よくサブキックを足すと聞きませんか?
ダンスミュージック/クラブ系サウンドでよく聴かれる4つ打ちのキック(バスドラ)。
Step One DTM School川崎元住吉教室にも、トランスやエレクトロ、ミニマルを作りたい!!という方がいらっしゃっているのですが、私はそういった方に必ずこう教えます。
クラブ系作りたければ、キックは絶対2つ以上重ねて!!
というか、少しご自身で雑誌など研究したことのある方なら、知っていますね?
そうです、ダンスミュージックのリズムトラック作りでは必ずと言って良いほど、とられる手法です。
しかし、これ、ただ重ねれば良いわけではありません。
実際のところ、1つキック(メインキック)を選んだら、今度はどこが足りないかを考えてサブキックを足すというのが正しいキックの重ね方です。
でも、正直、これが初心者にとって難しい…。
Step One DTM School川崎元住吉教室では、1曲お手本となる曲を決めて、手持ちの音源やサンプルの中で出来る限り同じ音色になるように再現してみるという作戦を試みますが、
何よりも、キック1つにしても、音の聴き方や捉え方がわからないと、まったく何をすれば良いのか、皆目見当がつかないことが多いのです。
そこで、まず、サブキックが加わるとどう変わるのか…Cubaseをお持ちの方なら誰でも出来る方法をご紹介します。
Halion Sonic SEとGroove Agent ONEで体験
では、やってみます。
まず、Groove Agent ONEを立ち上げ…
Groove Agent ONE/Cubaseユーザーなら皆持っています |
プリセットから「Funky Techno Kit」を選びます。
Funky Techno Kitは、少し生っぽい質感のキックが特徴ですね。
Cubase標準の音源の中でも、良い方の音だと思います。
私の楽曲制作の中でも、仮で入れておいて、そのまんま完成まで残っていることがあるくらいです。
続いて、ドラムエディタで4つ打ちの基本ドラムパターンをさくっと打ち込みます。
Groove Agent ONEで4つ打ちの基本リズムを打ち込む |
しかし、このFunky Techno Kitのキック、この生っぽい質感は現代的なクラブ系ミュージックのキックとして良いと思うのですが、まったくロー(低音)が足りません。
具体的に言うと…50〜100Hzが足りないと個人的には思うのです。
そこで、サブキックを足します。
Halion Sonic SE / こちらもCubase初心者なら誰でも大変お世話になるソフトシンセ |
Halion Sonic SEの中にある「T9 Analog Kit」を選びます。
このT9 Analog Kitとは…Roland TR-909というハウスミュージックで多用されたビンテージドラムマシンの音を再現しています。
しかし、Cubase標準で付属するソフトシンセの音なだけに、ニュアンスは似てますが、実機をサンプリングしたワンショットサンプルや、TR-909を復刻したリズムマシン、ソフトウェアシンセから比べると、少しイマイチなのですが…そこは、我慢しましょう!!
あとで、EQ(イコライザー)でどうにかします。
さて、今回はサブキックの効果を体験するためなので、キックだけ4つ同じように打ち込んでしまいましょう。
T9 Analog Kitでキックを4つ打つ |
さぁ、出来たら再生してみましょう!!
「あの…何か変わりました?」
という感想をお持ちになった方…いらしても当然だと思います。
このままだと少しの変化だけですね…。
ただ、キック単体をいくらEQであれこれ持ち上げても出ない効果は得られていると思います。
そこは…、やはり、Halion Sonic SEの弱さですね。
私が曲作りで使っている音源より、やはり、ちょっと貧弱です。
さて、ここで「T9 Analog Kit」のキックをEQでもう少し「らしく」してみましょう。
Cubase標準のStudioEQをインサートします |
サブキックにかけたStudioEQの設定例 |
まず、欲しいと思っている50Hz付近をガッツリ持ち上げます。
150Hz付近をカットしたのは、少しこもっているような気がしたし、Funky Techno Kitのキックも100〜200Hzが多いキックのように思うので、バランスをとるためです。
ちなみに、キックの命となる周波数帯域をEQでカットするは、慣れが必要です。
EQでカットする=しょぼくなるという副作用もあるからです。
このあたりは、レッスンでお教えいたしますね。
さて、これでいかがでしょう?
キック1発よりサブキックを足した方がグッと良くなりましたね?
どうぞ、お困りなことがございましたら、当教室の体験レッスン受講をご検討下さい!!