プラン2/バンド・サウンドのクオリティーアップ
ある日、私が食事がてらにファミレスで事務作業をしていたときに、このような言葉が聞こえました。
「DTMくさい音はイヤだよね〜」
ふと見ると、大学生ぐらいの年齢のバンドマンふたりがそういった会話をしていたのです。
「DTMくさい音」という言葉、「打ち込みくさい音」という言葉、私が打ち込みで楽曲制作を始めた15年前くらいは本当に言われてました。
そこで、たくさんの「打ち込みテクニック」というものが生まれたし、私も「打ち込みテクニック」を研究しまくった経験がありました
さて、今みたいに生演奏なのか、DTMよる打ち込みなのか、さっぱり見分けのつかないクオリティーをパソコン1台で作れるようになったのは、実は、ここ5年くらいの話です。
しかし、生演奏なのか、DTMによる打ち込みなのかが見分けがつかないクオリティーというのは、それ相応のソフトシンセを使っているから成せる技です。
やはり、DTM/DAWソフトウェアを購入すると付属してくるソフトシンセのサウンドクオリティーは、一昔前に多用されたDTM音源(Roland JV-2080やKORG TRITONなど)より少し生っぽい!?ぐらいですから、だんだん「もっと…こう…良い音ないの?」という段階に誰もが来ます。
ちなみに、Logicではこういう不満、あまり起きにくいです。というのも、Logicに入っているソフトシンセのクオリティーは、下手な別売りのソフトシンセよりクオリティーが高い…。
さて、バンドサウンドをDTMで再現するためには、どうしても「生っぽさ」が欲しくなります。
そこで、Step One DTM School川崎元住吉教室にお越しになるバンドマンさんたちに紹介しているオススメのソフトシンセをご紹介します。
●アコースティックドラム音源
●FXPANSION ( エフエックスパンション ) / BFD2
55GBもの大容量アコースティックドラム音源の定番。
サウンドはナチュラルというより、ロック向きなパワフルさもありますが、
私が個人的にはあまり好きではないXLN AUDIO ( エックスエルエヌオーディオ ) / Addictive Drumsよりかは扱いやすいイメージです。
どちらかと言うと、ロック系の案件や、60年代のテイストが欲しいときに使っています。
シンバルの音があまり好きではない…とか、文句ばかり言ってますが、
あとでご紹介するTOONTRACK ( トーントラック ) / SUPERIOR DRUMMER 2.0では得られない歪み感、空気感があるので、やはり手放せません。
しかし、最近は1万円台で買えるんですね…このクオリティーを…安くなりました。
注意点は、OSがインストールされているHDD(SDD)にライブラリをインストールすることが推奨されていないこと。
Step One DTM School川崎元住吉教室では、ノートパソコンユーザーが多いので、必ず外付けHDDを用意して、外付けHDDにライブラリファイル(55GB)をインストールすることをお伝えしています。
また、BFD2の使い方のコツは、狙っていない限り、Roomマイクの音とAmbiマイクの音を下げて使うこと…そうしないと、ミックスでコントロールしにくい音になってしまいます。
さらに、とにかく初期設定のボリュームが大き過ぎて、大変歪みやすいので、音量を下げて使うことがBFD2の使い方/コツです。
BFD2の使い方/コツ |
●TOONTRACK ( トーントラック ) / SUPERIOR DRUMMER 2.0
私は、前バージョンであるdfh SUPERIORからのユーザーで、かれこれ相当長く愛用しているアコースティックドラム音源です。
FXPANSION ( エフエックスパンション ) / BFD2やXLN AUDIO ( エックスエルエヌオーディオ ) / Addictive Drumsよりもパワフルという感じではありませんが、それなりに頑張って打ち込むと、とにかく繊細な表現力を発揮するところが気に入っています。
元々、フュージョンドラマーが叩くようなリズムパターンが好きなためか、クリアなサウンドを好む傾向があるんでしょう…
私の曲で、世の中に出ている曲のドラムのほとんどは、SUPERIOR DRUMMERが使われています。
また、ロック的な歪みなどは、コンプで作るのが好きなので、元の音はクリアで素直な方が好きっていう理由でもあるのでしょう。
欠点は、とにかく収録されているキットがBFD2なんかと比べて、大変少ないこと。
なので、結局スネアも6種類ぐらいある中の2つのどちらかしか使わないし、キックやハット、シンバルはいつも同じものを選んでます。
でも、ずっと飽きずに使っていて、自分の理想のドラミングを再現出来る唯一のソフトシンセだと思っています。
さて、次回は、バンドサウンド編、私が愛用するベース音源とギター音源であり、なおかつ定番のソフトシンセをご紹介します。
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