200Vを使うために使用するダウン&アイソレーション・電源トランス
200Vで仕事部屋まで引き込んだあと、壁コンセントから電源トランスに電気を送り、100Vに落とします。
今回、200V引き込み工事に合わせ、新たに200V仕様のダウン&アイソレーション・電源トランスを購入しました。
とかくオーディオマニア向けの商品は高額になりがちですが、プロケーブルさんは品質が高く、価格もケーブルなんかはお安く買えるので、いつも利用させていただいています。
200Vでやはりモニタースピーカーの解像度アップ
自宅ではそれほど大きな音を出さないため、モニタースピーカーはGenelec 8020Bを使用。
仕事場は、Genelec 8330APMのため、サイズの違いで100Hz以下の聴こえ方はどうしても弱くなってしまうことから、100Vと200Vでどのように音が変わったか単純な比較は出来ないのですが、やはり音の解像度が上がりました。
200V電源工事をする前は、自宅では仕事場のように音の前後感が掴めず、ミックスを詰めていく時には仕事場で作業するようにしていました。
そもそも、Genelec 8020とGenelec 8330では、音の傾向は同じにせよ、音質には開きがあるのかな…と思っていましたが、それは違うようで、本当に単純に電源のクオリティー(ノイズが抑え込めているかそうでないか)の違いだったのだなと改めて思いました。
こうなると、自宅でもワンサイズスピーカーのサイズを上げて、200Vの効果をもっと体感したくなりますね。
仕事場 | 自宅 | |
---|---|---|
モニタースピーカー | Genelec 8330APM | Genelec 8020B |
オーディオインターフェース | Universal Audio Apollo | Universal Audio Apollo Twin mk2 |
音質補正 | Genelec GLM Ver3.2.0 | Sonarworks Reference4 |
壁コンセント電圧 | 100V | 200V |
電源トランス | プロケーブル ダウン&アイソレーショントランス1500W・100V仕様 | プロケーブル ダウン&アイソレーショントランス1500W・200V仕様 |
自宅で使用しているGenelec 8020Bの現行機種 |
仕事場で使用しているGenelec 8330APM。2本セット+音響補正用のGLM Studioが付属していて、私もセット購入して愛用しています。 |
200V引き込み工事によってモニタースピーカーの解像度が上がるとはどういうことなのか?
感覚的な表現になってはしまうものの、私は以下のように感じています。
周波数レンジが広がったように感じる
ローは下にきちんと沈み、高域はきらびやかになる(ドンシャリになるという意味ではない)
パンが明瞭になる
DTM/DAWソフトでパンを左右に振った際、極端な話L60とL65の違いがわかりやすくなる。
あまりモニターに気遣えていない環境の場合、パンによる定位感はスピーカーよりヘッドフォンの方がわかりやすく、逆にヘッドフォン並みの定位感をスピーカーで感じるためにはそれなりに工夫が必要になるのですが、ヘッドフォンで感じるような定位感が電源を改善するとスピーカーでも感じることが出来るようになります。
音の前後感がわかるようになる
音の奥行きはリバーブの量で決まるのではなく、実際はEQとコンプによるものが大きいわけですが、特にコンプでアタックなりリリースをコントロールしようとしても、なかなか自宅ではハッキリとした違いが仕事場よりも再現されず、これも自宅でミックス作業が詰めきれない理由の一つでした。
かかった費用
今回、私の仕事部屋に200Vを引き込むほか、2Fのキッチンにコンセントの増設もお願いしたこと、実家の方の電気工事を何度もお願いし信頼させていただいていた地元(千葉県)の業者さんにムリを言って神奈川県横浜市まで出張していただいたこともあり、総額はそれなりにしてしまっているのですが、200Vを引き込むだけだと16,000円とのことでした。
まとめ
さて、工事が終わったのは今日の今日のため、あれこれ過去自分がミックスした音源を聴いてみたり、リファレンス音源を聴いてみたりで、その音質向上っぷりにニンマリしている状態なわけですが、さらにパワーアップした自宅制作環境を毎日使い込んでいって、さらに気づきがあったら本ブログで更新してみたいと思っています。